『犬も歩けば棒に当たる』 ~辺りを見回してみよう!面白いことがいっぱいあるぞ!~

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2006年 08月 20日

雀ゐさせじとて

 昔、伏見のお稲荷さんへ行くと参道のあちこちに篭が置かれており、その中には哀れな雀達がいつ行っても沢山横たわっていた【注:ご存知のかたはよく分かると思いますが、あの雀達は焼き鳥になって正一位稲荷大明神の総本社への参詣者に食べられるためにこの参道に連れてこられたのです。昔から雀達は稲を食う害鳥の代表として敵視されてきた。】。
 聞けば、裏山の雀のお宿【注:稲荷山の裏山にはかつては一面の竹林が拡がり、文字通りお伽噺さながらの世界があった!】から毎日連れてこられるのだそうだ。 しかし、そんなにいっぱい毎日だまくらかしてこのお店に引き連れてくると、終いにはお宿が空に成りはしないか、と心配すると、今まで成らなかったのだからこれからも成らないのではないか、との“ご返事”。
 でも、心優しいお婆さんが、恐くて気を失っていただけの小心な雀を背負ってお宿を訪ねなかったのだろうかとか、お土産の葛籠はどんなだっただろうか等々とつまらぬことを考えながらよく参道を歩いた。
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 お稲荷さん程ではないが、山本の駅前にも雀のお宿がある。 行きつけの散髪屋さん(今東光氏の作品の登場人物のモデル達は皆ここの客だ)の近くにある木には毎日夕方になると何処から集まるのか分からないが沢山の雀が文字通り押し寄せ、計ったわけではないが結構長いこと集会をやっている。 散髪屋さんに、あれが何を言っているのか分かると楽しいね、って言ったら、あれが分かるようになると結構うるさいですよ、分からないから黙って聞いていられるのであって、分かった日にゃ彼等の喋るご近所や彼方此方の噂話で大変なことになり、知られたくなかった人は訴えることができないから鉄砲でも持って来てパンパンやりだして大騒動になるし、聞きたくもないのにご近所の噂話ばかり朝から晩まで聞かされちゃたまりませんよって言われたが、それも一理はあるなぁと妙に納得したものの、井戸端会議に吾を忘れて打ち興じる雀たちを想像したりしてそれはそれで結構面白いではないかと密かに考えたりもした。
 ある日川沿いの木が何本かド派手に切られてしまった。 どうやら、雀がうるさいとの陳情で困り果てた市役所がまとめて何本か切っていったのだ。 以前にも弁当屋の前にあった大きな木が切られてしまったが、この大木に留まっていた御常連方は周りの小さな木や近くの家の屋根に適当に移ったために結果としてお宿が拡散してしまい、結局うるさい範囲が一挙にあたり一面に拡大してしまったのだ。
 そこで今度は写真のように川沿いのめぼしい木を一網打尽に切ってしまった。 さすがに留まる木が無くなるとめっぽう雀の姿を見かけなくなり、おかげで夕方は寂しいものになってしまった。
 もちろん、彼等のする噂話はさておき、二百羽以上の雀が集まれば、その糞はものすごい量になるし、それが衛生上からいっても決して感心できないことは十分承知なのだけれど、なぜか寂しさを拭えないのだ。 この辺りに住んでいると、そんなことは言えないはずだ、という真摯な議論にも十分に理解はできるが、本当に他に何か良い知恵がなかったのであろうかと考えてしまう。 だって、罪も無い木が何本か切られて景観が台無しになってしまったし、雀が町中の一カ所に集まってくるということはどういうことなのだろうか、その時、特定の一本の木または場所が選択されると言うことはどのような基準があったのだろうかなどということが分からないままになってしまったのだ。
 夕方、木の下を家に帰って行く時、一段と大きくピーチク、パーチクやっていると、今木の上では一体何の話題で盛り上がっているのだろうかって立ち止まってみる楽しみも今では無くなってしまった。

 写真には交差点の建物に人間様のテナントを募集している横断幕が白々しく写っているのですが、周りの人々に愛されない雀達はこの街から追い出されてゆくのですね!
 ところで、雀って平均寿命が約一年半くらいだって教えて頂きましたが知ってました?

【PS】  先日旧友の西村兄とSkypeをした。 西村兄が開口一番、君は旧暦にどれくらい興味があるかと聞かれたので、月が見たくなった時には気になるし、農作業をする人には大切な基準だよねっと妙な答え方をしたら、西村兄曰く、実は今年は旧の七夕が二回できるのを知っているか?ときた!
 何だと聞きただすと、今年は閏の旧七月があるので旧暦では七夕が二度あるのだそうだ、後で日めくりを見てみると確かに太陽暦の8月の30日が閏の旧7月7日になっており、しめて新旧併せると今年は七夕が3回有ることになるのだ! 棚からぼた餅のような閏の七夕にはお願いをそっと書いておこう、きっと良いことがあるゾ!
 ちなみに、閏の旧歴をネットで調べると意外に結構沢山のサイトに書き込みがあり、にわか仕込みの下手な小生の解説よりも、できのよい既設のサイトの方が分かり易く、小生同様にご存じおきの無かった方々はどうかそちらをお調べ下さいネ。
 なれば各々方、9月6日は今年三回目のパリ祭ではございませぬか! ○○○のご用意は密かにもうお済みですかな?
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by usasho | 2006-08-20 18:44 | 歩き回って
2006年 06月 26日

登りたくなる木

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 東京へ研究会に出かけた。 朝早く着いてしまったため時計台の前のベンチに座って本を読んだり、ノートPCに打ったりしていたが、フト目の前を見ると実に枝振りの良いクスノキが立っているではないか。 いままでに、このような素晴らしい枝振りの木は見たことがない。 見ているうちに登りたくてウズウズしてくる。 小学生だったら間違いなく登ったであろうが、この年になってはそうもいかず、見ていると何ともいえず悲しくなってしまった。
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 見ているだけでその気にさせるなんて、この木は実にすてきな木だ。 このゆったりとした木が二本左右にあって時計台の広場を囲んでいる。
 木々に鳥が集まり、人も集う。 楽しい語らいと思索の時が流れ、見上げるとそこに優しい木が静かに立っている。 これこそこれらの木に備わる徳とすべきものなのであろう。

【PS1】 木を眺めながら朝の御握りを食べていると雀が何羽も寄ってきた。 本当にビックリする程近くまで寄って来るではないか。 ここは東京だろう? っと思うのだが恐がりもせず、寄ってきて御握りをねだるのだ。 何粒かを指の先に付けて差し出すと本当に寄ってくる。 羽根を左右に下げ気味で小刻みにばたつかせ、首を突き出してもっとくれという。 ベンチの石のもたれの上に並べてやると面白いように食べる。 エー、本当にここは東京かしらと目を疑った。
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【PS2】 ここ東大の経済学部で春は恒例の研究会をやることになっている。 何年か前、大教室でやっていると、開かれた窓の枠にカラスがやって来てジッと中を向いたまま静かに留まっていた。 まるで話を聞いているように見えるのだ。 休み時間にある先生がこのカラスを指して、さすが東大のカラスは違うゾ!研究会の話しが理解できるんだ!っと言ったら一同大笑いになった。
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by usasho | 2006-06-26 23:01 | 歩き回って